SSD について調べてみた (M.2 / USB 3.2 gen2 / SATA 6Gb/s …)[Ryzen7 1700対応]

手持ちの自作PCに SSD を追加するにあたり、規格について調べてみました。もっと詳しいサイトは正直たくさんあると思うので、忙しいひとのためのSSD入門くらいのノリで読んでいただけるとありがたいです。一番速度的にメリットがあるものが、M.2 スロットを利用する方法です。従来の SATA接続、USB3.2接続についても調べて比較します。

M.2 とは?

自作PCから遠ざかっていたぼくにとって、マイニングPCを作るときにマザーボードを買ったら知らないスロット(M.2)が付いてて、そのとき知りました(汗)

SSDは登場以来、HDDの形を継承していました。SATA接続なのでPCのケースのHDDベイに取り付けるように設計されていました。こんな形ですね。

ストレージがHDDからSSDへ移行するにつれて小型化が進み、メモリのように直接マザーボードに挿せるようになりました。そのためのスロットが M.2 ということになります。煩わしい配線が必要ないのと、より高速な転送が期待できます。

接続方式は主に SATA と NVMe の2種類

M.2 の接続方式は SATA と NVMe(NVM Express) をサポートします。

SATAは従来から HDD を接続するために使用していたインタフェースなので良く聞いたことがあると思います。NVMe は PCI Express (PCIe) を利用してストレージの高速アクセスを実現するための次世代(論理)インタフェースの規格です。以下のようなPCIeのインタフェースボード型のSSDがあるのですが、

ここで使われているのが NVMe で、スロット形状が違うM.2でもサポートされています。物理的には PCIe を利用しているため、PCIeスロットをM.2 MVMeに変換するボードも存在します。

古いマザーボードでは NVMeのかわりにPCIeのレーン数が書かれている場合もあります。手持ちのマザーボードがまさにそうでした。

サポートされる PCIe のバージョンはCPUに依存しますので、購入前によく確認しましょう。手持ちの Ryzen 1700 の場合は PCIe 3.0 しか対応しておりませんでした。

形状は長さによって数種類ある

一般的に普及しているものは幅が22mm、長さ80mm ですが、長さは複数の種類があり、42、60、80、110mm などがあります。それぞれ幅と長さをつなげて Type 2242, 2260, 2280, 22110 と表記します。(ボタン電池みたいですね)

マザーボードによってはスペース的に接続できる Typeが限られることがあるので要確認です。

サーマルスロットリング

高速な転送を行うSSDは温度が高くなる傾向があります。特にNVMe Gen4。

そのため、発熱による故障を押さえて安定して動作させるため、温度によって転送速度を落とす機能をサーマルスロットリングと呼びます。

これが発動してしまってはせっかくカタログ値では高速なSSDも、実際の転送速度が低下してしまいます。SSDによってはヒートシンク付きのモデルがあるので購入するときには用途にあわせて確認しましょう。ヒートシンク付きモデルは割高にはなりますが、安定して高速な転送が必要なゲームや動画編集には効果を発揮してくれると思います。

USB 3.2 接続

USB 3.2 接続の SSDも数多く存在します。コスパ的にはM.2 にはかないませんが、M.2 スロットが搭載されていないノートPCや小型PCに向いています。USB 3.2 Gen2 に対応している製品であれば書き込み 1000MB/s とSATAより早い製品もでてきています。

転送速度のめやす

接続方式によって転送速度の上限が変わってきます。SSD製品では高速な読み書きに対応していても、マザーボード側が対応していなければ速度が出ないので注意しましょう。接続方式ごとの最大転送速度は以下のとおりです。これらは論理的な速度なので、実行速度は8割程度が目安と言われています。

接続方式最大転送速度
USB 3.2 Gen15Gbps
USB 3.2 Gen210Gbps
USB 3.2 Gen2x220Gbps
SATA 3.0600MB/s (4.8Gbps)
NVMe Gen3 (PCIe 3.0 x4)4GB/s (32Gbps)
NVMe Gen4 (PCIe 4.0 x4)5GB/s (40Gbps)

2020年現在一番普及価格帯のものは NVMe Gen3 (PCIe 3.0 x4) になりますが、次第に Gen4 へ移行していくものと思われます。PS5にもM.2スロットが搭載されていて、ストレージを拡張できるということなので、サポートされるSSDが気になるところです。

手持ちのCPU (Ryzen 1700) が対応しているPCIe 3.0 対応でコスパがよかったので、こちらを購入しました。

現時点で最高速のPCIe 4.0 対応の製品です。